ZERO (上・下巻) / 松本大洋
無敗のボクシングのチャンピオン 五島雅。年をとり、人から“廃人工場”と呼ばれても彼は戦い続けることにしか生きる意味を見い出せず、ボクサー、またチャンピオンとしての幕を引く為に“壊れないオモチャ”を求めていた…。
上巻の最初はまだ絵がまとまっていないのでノリが悪いような気がするけど、トラビスとの試合が始まると完全にそのペースに乗せられてしまいます。五島の一見普通の人に見える、でも見る人が見ればその異常性に気付いてしまう、その意図せずに伏せられた狂気にゾクゾクします。そして、あの結末。最後に五島は花を咲かせたのかもしれないけれど、同時に踏み込まなくてもよい、踏み込んではいけない領域から帰ってこられない、孤独な人間になってしまっているのです。
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