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寄生獣 (全10巻) / 岩明均

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体内に別の生物が、それも自分と言葉を交わせるような生物が宿って、更にその生物の仲間がどうやら自分の仲間である人間を食すらしい。凄い設定だ。こんなストーリーが感動的に完結したのだから、本当に凄い。
考えてみれば、ここまで完璧に人間とコミュニケーションできる人間でない生物っていないんだよな。人間の言葉を話せ、人間の社会に溶け込んで暮らせる生物など他にいない。ただ、言葉は通じるのに、言葉の中身は全く通じない。
人間が鳥や豚や牛を食べるように彼らは人間を食べる。彼らに僕らの思想は理解されない。人間にしか理解できない倫理や道徳で、生命一般を、環境一般を論じようとしたり、価値判断しようとしているんだなと思う。
生物一般と、環境一般とコミュニケーションができないのなら、どうすればいいのだろう。マンガの中では何度も人間と、別の生物がいろんな形のコミュニケーションをしている。しているように見える。でも、その言葉のほとんどが伝えられなかったり、伝わらなかったり。
環境問題を扱ったマンガとしてでなく、そういう思いで読んだマンガだった。 - posted by 若

人の頭とすり替わり、自由に姿を変えながら(つまり別な人相になったり、頭が巨大な口となったり、または刃となって敵を切り裂いたり)同族である人を食す。それがこの作品に登場するパラサイトと呼ばれる生物です。宿主の抵抗により頭ではなく腕に寄生してしまったパラサイト ミギーと、口を利く右手と生活することになった新一とが経験していく辛く厳しい現実とは…。
全編に渡って人が食べられたり切られたりでグロい表現が出てきますが、あまり絵が上手くないのもあり、余程駄目な人以外は大丈夫な範囲だと思います。それより、人とは違う価値観を持ったパラサイトの考え方が面白いです。“万物の霊長たる人類”などという表現が如何に傲慢なものかというのが実感できますし、後々の考え方に影響を与えた作品の一つです。パラサイトの造形もユニーク。全10巻の中で無駄な部分がほとんどなく、短すぎず長すぎずのバランスも素晴らしいと思います。

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