虹ヶ原 ホログラフ / 浅野いにお
「素晴らしい世界」、「ソラニン」などで有名(?)な浅野いにおの作品。これまでに比べると、少し雰囲気の違う作品。『現実に絶望しながらも、自分だけの宝物を大切に生きていく』のがこれまでの作品だとすると、今回は『現実には救いがない』で終わっちゃってる感じ。悪意と絶望が色濃く出た内容になっています。嫌いじゃないけど、話も抽象的で好みが分かれそう。
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「素晴らしい世界」、「ソラニン」などで有名(?)な浅野いにおの作品。これまでに比べると、少し雰囲気の違う作品。『現実に絶望しながらも、自分だけの宝物を大切に生きていく』のがこれまでの作品だとすると、今回は『現実には救いがない』で終わっちゃってる感じ。悪意と絶望が色濃く出た内容になっています。嫌いじゃないけど、話も抽象的で好みが分かれそう。

音楽を志しながらフリーターを続ける種田(♂)、種田と同棲しつつ煮え切らない自分の生活に漠然とした不満を抱える芽衣子(♀)。芽衣子はこれまでの自分と決別するべくOLを辞めてしまいます。フリーターに無職と、現代の若者にありがちな生活の危機を迎える2人。2人の関係が変わっていくのも時間の問題と言えるのでした…。
「素晴らしい世界」や「ひかりのまち」同様、一言でいうと“青臭い”物語。でも、その青臭さが堪らない作家とも言えます。物語は中盤の“とある出来事”をきっかけに様相を変えていくのだけど、あざといとかご都合主義だとか言えなくもないけれど、それでもラブストーリーを絡めた綺麗な物語に仕上がっています。曽田正人の「昴」を髣髴とさせるライブシーンは圧巻。ビリーはイイ奴だよなぁ…。
「素晴らしい世界」の浅野いにおの第2作。今回も連作短編のようなスタイルになっていて、前作が全2巻だったのに対してこちらは全1巻なので、全体的にこじんまりした印象。特に大きな波がある訳でもなく、ただ『この雰囲気が好きな人は楽しんでください』という感じ。んでもって、この雰囲気が嫌いじゃない僕なんかはそれなりに楽しめてしまうのでした。とは言え、やっぱり小さくまとまりすぎかな。特別に好きなエピソードなんかがある訳でもないし。
他愛のない日常のような、それでいてファンタジーのような日々を描いた連作短編集。地味な内容なので好みは分かれるだろうけど、1巻収録の「森のクマさん」は本当に素晴らしい。若さや迷いを吐露しただけのような短編も多いけれど、こういう話って好きです。でも、終盤にかけては盛り下がり気味。