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日出処の天子 (全7巻) / 山岸凉子

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文庫で出てるやつを友達から借りて読みましたが、こいつは…脳髄に響きます。有名なだけは(十二分に)ある。
厩戸王子(聖徳太子)と蘇我毛人(蝦夷)がいて、冷え冷えとした王子の精神世界に毛人だけは通じることができる。それどころか二人がその気になれば雨雲すら呼べる。そんな天命もありながら、且つ、絶対に一緒になることはない。本筋はこうですが、それを表すストーリー構成は抜群。キャラも“飛鳥という時代に住んでいる”のがいい感じ。しかし、特にいうべきは“リアリティ”。毛人が笛を吹いて花が舞うところなど実に“ビリビリきたッ(脳髄にね)”。いいなあ。『飛鳥時代はこれでいいや』と思って間違いないでしょう(本当か)。
描線も細くて漫画の(王子の)雰囲気に合っているし。…私的には、蘇我馬子と額田部女王のコンビがなかなかではないかと。 – posted by maxi

聖徳太子がまだ聖徳太子と呼ばれる前、厩戸王子だった時代が舞台になっている、このマンガ。聖徳太子をマンガにしたというのも凄いけど、聖徳太子は蘇我毛人を実は愛していたという設定は、更に凄い。つまり、聖徳太子はホモセクシュアルだった! 更に聖徳太子は超能力者でもあったりする。そこに蘇我毛人の妹のかなわぬ恋や、記紀に記述されてる事件がからんでくる豪華さ。でも、聖徳太子が摂政になる前で終わるんだけど、どうして歴史をマンガ化したもの(「三国志」や「項羽と劉邦」とか)って、歴史の授業でやると軽く飛ぶところを選ぶんだろう。
ところで、このマンガでは厩戸王子の思いに蘇我毛人はこたえようとしなかったり、ホモセクシュアルなことに聖徳太子が悩むんだけど、飛鳥時代って、同性愛は変だったのかなあ? 日本では、明治までけっこうな数の男はバイだったんだけど……。だから、毛人も厩戸の思いを受け止めるが、仏教の教義ゆえ厩戸は悩むとか、権力争いの中で引き裂かれるとかしないとねぇ。まあ、聖徳太子なんて実在したか疑問視されてる人だから、ケチつけてもしょうがないか。 – posted by 若

お札の顔にもなった聖徳太子(厩戸王子)と蘇我毛人を主人公とした歴史モノ・・ですが、なんせ記録がほとんど残ってない時代のものなので、大雑把に史実に沿りつつ、作者の想像力(妄想ともいう)が思う存分発揮されている作品。「BANANA FISH」なんかと並んで少女漫画では名前を見かけることの多い作品でもあります。だからこそ買ってみたとも言えるのですが。
個人的にはちょっとついていけない部分が多いです。「BANANA FISH」では(かなり怪しいとはいえ)深い友情レベルだったものが、恋愛レベルにまで達してしまってるから。そう、厩戸王子(♂)と蘇我毛人(♂)の恋の物語なのです。正直、最後の王子が感情を爆発させるあたりでは引いてました。『毛人、好きだ』ってアリですか?
漫画としては巧くないし、絵は下手な部類に入るんではないかと。展開も中途半端に史実に縛られてるからかちょっとたるみ気味。評判ほど立派な作品だとは思えなかったというのが僕の感想です。

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日出処の天子(Amazon)

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